ウスイロヒメカンスゲ
Carex conica Boott var. pallescens T. Hoshino et H. Ikeda 【国内分布】本州と四国の瀬戸内島嶼部や沿岸地域、九州(宮崎県、佐賀県)。日本固有。
【同定のカギ】乾燥したアカマツ林の林床や路傍の陽地に生え叢生し、匐枝は無い。葉は、軟質で縁はわずかにざらつく。鱗片は淡緑色〜淡褐色で短い芒がある。果胞は、雌鱗片よりやや長く、5−7脈、疎らに短毛があり、短嘴、口部は切形。柱頭は3岐。
【ノート】ウスイロヒメカンスゲは、瀬戸内海の島嶼部や瀬戸内沿岸地域に広く分布する。ヒメカンスゲとは、匐枝を持たない、葉は明るい緑色、苞の鞘は淡緑色、雄鱗片と雌鱗片は凹頭で芒は短い、雌鱗片は淡緑色、染色体数2n=32であることが異なる。西日本に普通に見られるニシノホンモンジスゲと似るが、雄鱗片の先端に小さい芒があることで異なる。
ウスイロヒメカンスゲ 叢生し匐枝は無い 広島県大竹市栗谷町 2008年5月11日 |
花序、雄小穂を頂生 雌小穂、雌鱗片には短い芒がある |
雄鱗片には短い芒がある 雌小穂、鱗片は淡緑色で芒がある |
果胞と鱗片 果胞、疎らに短毛、口部は切形 痩果、頂部に盤状付属体 |
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