アブラガヤ
【同定のカギ】平地や山地の湿地に普通に生える大型の多年草で叢生する。有花茎は、高さ100−150 cm、硬く、横断面は鈍3稜形。花序は、1−5個、頂生および側生し、数回分岐し、多数の小穂を密につける。花序枝はざらつく。小穂は、1−5個ずつ集まってつき、長楕円形、赤褐色。痩果は、長さ約1 mm、横断面は扁3稜形。刺針状花被片は、6本、糸状で屈曲し、長く縮れていて、先端には疎らに上向きのざらつきがある。柱頭は、3岐。Scirpus wichurae Boeck. 【国内分布】北海道、本州、四国、九州。日本固有。 【ノート】アブラガヤの品種としてチュウゴクアブラガヤ (S. wichurae Boeck. subsp. lushaensis (Ohwi) T.Koyama) が報告されているが、形態の変異は連続的である。エゾアブラガヤとは、小穂が長楕円形であることで異なる。
|