ビャッコイ ウキイ
Isolepis crassiuscula Hook.
【国内分布】本州(福島県)。【国外分布】ニュ−ギニア、オーストラリア南西部、ニュージーランド。
【同定のカギ】湧水池の水の中に生える多年草で、茎は長く伸び分枝する。有花茎は,柔らかく、高さ15−20 cm、鮮緑色、平滑。小穂を1個頂生する。小穂は、長さ5−8 mm、淡緑色、鱗片は螺旋状につく。鱗片は、長さ3−4 mm、鈍頭。痩果は、倒卵形、長さ1 mm、平滑、横断面はレンズ形、茶褐色。柱頭は、2−3岐。
【ノート】ビャッコイは、日本では福島県白河市表郷の湧水池にのみで見られる。牧野富太郎が命名したもので、現在は福島県の天然記念物に指定されている。表郷の湧水池の水温は、年間を通して10〜12℃であり、このような環境に守られ生き残ったものと推定される。小穂を1個頂生するのが特徴である。

福島県白河市表郷 2003年9月5日


湧水池の砂質の土壌に生育。植物体は柔らかく、平滑。


小穂を1個頂生し、茎は枝分かれして伸びる。

小穂を1個頂生する            小穂は、鱗片をらせん状につける


鱗片は、卵形で鈍頭             痩果は平滑、柱頭は2-3岐

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