アブラシバ
Carex satzumensis Franch. et Sav.
【国内分布】本州(福島県以南)、四国、九州、伊豆大島、トカラ中之島。【国外分布】台湾、ベトナム、フィリピン。
【同定のカギ】山地の草原や岩場に群生する多年草。河原にも見られる。長い匐枝がある。スゲ属とは思えないような円錐形の花序であり、小穂を密生する。小穂は雌雄性で、小さな雄小穂を頂生する。
【ノート】花序に特徴があり区別するのは容易である。多くの匐枝を出し、マット状に生育しているのをよく見る。小穂の基部の前葉は果胞状で、小穂の軸(梗)が果胞の先から出ているように見える。他の代表的なスゲ属では、小穂の軸(梗)は長いが、アブラシバは短くなり円錐花序となったとも考えられる。小穂の軸は、長くなる方か短くなる方か、どちらに進化したか、花序の進化に関しては諸説がある。調査許可(15徳管第109号、2003年5月)

徳島県三好郡東祖谷山村剣山 2003年6月8日
 

スキャナー像


花序                  小穂
 

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