アゼスゲ
Carex thunbergii Steud.

【国内分布】北海道、本州、四国、九州。【国外分布】千島、サハリン。
【同定のカギ】川岸や湖畔および湿地に普通に見られる多年草で、まばらに叢生し、横走する根茎がある。有花茎:高さ20−70 cm、上部はざらつく。葉:有花茎より短く、幅1.5−4 mm、軟らかい、縁はざらつく。基部の鞘は黄褐色−褐色。雌小穂は、円柱形、長さ1−4 cm、下のものは離れてつきやすく、柄は長さ5 mmに満たない。雄鱗片は暗栗色〜栗色、雌鱗片は濃赤褐色。果胞は、雌鱗片と同長または長く、稜間に5−6脈あり、乳頭状突起がわずかに見られ、紫褐色の斑点を持つことがある。嘴は短く、口部は切形。柱頭は2岐。
【ノート】低地から山地の湿地に広く分布しており、種内変異が激しい。休耕田や池の周辺にもよく見られる。近縁のヤマアゼスゲとは植物体はやや小型で葉が柔らかく、果胞の口部が2歯とならず、鞘に糸網がないことが異なっている。

アゼスゲ 群馬県 2004年6月7日


休耕田一面のアゼスゲ


花序                        小穂


スキャナー像                  雌小穂、果胞と鱗片


果胞と鱗片               果胞          果胞と痩果

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