エゾノコウボウムギ Carex macrocephala Willd. ex Spreng.
【同定のカギ】海岸の砂浜に見られる多年草で、太く長い根茎があり、繊維状に細裂した鞘で覆われる。有花茎はざらつき、稜はとがる。雄花序は長楕円形で雌花序は楕円形。果胞は鱗片と同長かやや長く、完熟するといちじるしく背曲し、縁辺にやや粗い不整細鋸歯を持ったやや広い翼があり、稜間は多数脈、革質、上部は狭くなり、長嘴、口部は深い2歯、基部は海綿状に肥厚する。柱頭は3岐。【国内分布】北海道(東部から北部)。【国外分布】南千島、東シベリア、サハリン、カムチャツカ、アラスカ、北米。 【ノート】エゾノコウボウムギは、近縁種のコウボウムギとは果胞が完熟すると著しく背曲し、有花茎が著しくざらつくことで区別される。海岸に大群落が見られ、長い地下茎で増える。
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