オオカワズスゲ Carex stipata Muhl. ex Willd.
【同定のカギ】山野の湿地に生える多年草で、大株となり剛強。有花茎は上部が著しくざらつき、鋭三両形3稜形。基部の鞘の腹面は白膜状で横脈があり、古い鞘は繊維状に細裂する。小穂は雄雌性。果胞は卵形、無毛、完熟すると開出、長嘴、細鋸歯を持った狭翼があり、口部は2小歯、基部は海綿状に肥厚する。柱頭は2岐。【国内分布】北海道、本州(中部地方以北、伯耆大山、広島県)。【国外分布】東ロシア、北アメリカ。 【ノート】中部地方以北の湿地ではよく見られ、有花茎が叢生し、太く、大株となる。中国地方などに隔離分布することが知られている。北日本では、オオカワズスゲは休耕田でも見られ,種子の発芽率も良いと考えられる。西日本の集団は、鳥散布によるものと推定される。
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