ウミノサチスゲ
Carex augustini Tuyama

【国内分布】小笠原諸島、硫黄諸島。日本固有
【同定のカギ】湿った林床に密に叢生する。基部の鞘は淡褐色、古くなると繊維状に細裂。葉の幅は6〜18mm、硬く,滑らか。果胞は長さ4.5〜5.5mm、幅1.5〜2mm、太い脈があり、無毛、鱗片とほぼ同長。痩果は緩く果胞に包まれ、花柱基部は膨らむ。柱頭は2〜3岐。
【ノート】ウミノサチスゲは、Tuyama(1938)により南硫黄島から報告された。セキモンスゲに似るが、葉の幅が広く、果胞は、熟すと痩果を緩く包む、幅が1.5〜2mmと広い。キノクニスゲとは果胞の幅が狭く、雌鱗片が果胞と同長または長いかで異なる。
写真は、2007年南硫黄島調査隊が持ち帰ったものを、神奈川県湯河原町で栽培し開花結実させたもの。勝山輝男氏による。

ウミノサチスゲ 南硫黄島産(神奈川県湯河原で植栽) 2010年3月19日


ウミノサチスゲ、花序                 雌小穂


雌小穂              果胞と鱗片           果胞


果胞と痩果            痩果

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