ビッチュウヒカゲスゲ
Carex bitchuensis T.Hoshino et H.Ikeda
【国内分布】岡山県(川上郡備中町、成羽町)。日本固有。
【同定のカギ】石灰岩地に生える多年草。やや大株となり、根茎は長く斜上する。基部の鞘、暗褐色、前年の葉身が残り,根茎が斜上する。雄小穂は、棍棒状で柄がある。果胞は、鱗片よりやや短く、稜間に4−6脈があり、密に毛が生え、基部に短柄、嘴は短く先端は紫色、口部は平切形。柱頭は3岐。
【ノート】ビッチュウヒカゲスゲは、ヒカゲスゲに似るが次の点が異なる。
ビッチュウヒカゲスゲ:根茎は長く斜上し、葉の幅2.5−3 mm、雄小穂は棍棒状、疎らに少数の実をつけ(2−5個)、果胞は雌鱗片よりやや長く、染色体数2n=36(2倍体)。
ヒカゲスゲ:根茎は短く密に叢生し、葉の幅1−1.3o、雄小穂は円柱状、実はやや多く(5−10個)、果胞は雌鱗片よりやや長く、染色体数2n=72(4倍体)

ビッチュウヒカゲスゲ 石灰岩地の岩場に生育 岡山県備中町 2002年5月6日


ビッチュウヒカゲスゲ 前年の葉身が残る 岡山県備中町


ビッチュウヒカゲスゲ 雄小穂は棍棒状 岡山県備中町


基部の鞘、長く斜上する            花序、雌小穂の果胞の数は少ない


雌小穂、鱗片は紫紅色            果胞は、雌鱗片よりやや短い


果胞と鱗片 雌鱗片は下方よりやや長い           果胞は密に有毛


果胞、嘴は短い         果胞、基部に短柄         痩果

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