フサカンスゲ
Carex tokarensis T.Koyama
【国内分布】トカラ列島(中之島、黒島)。日本固有。
【同定のカギ】日当たりの良い山地の斜面に生育する多年草で叢生する。小穂は、1つの鞘に4〜8個の小穂が付く。小穂は雄雌性で、雄花部は小穂の4/5以上を占める。柄は長く糸状。果胞は、雌鱗片より長く、疎に有毛、膜質、多数の細脈がある。頂部は急に狭まり短嘴となり、口部は鋭2歯で褐色を帯びる。痩果は、完熟すると果胞が裂開し痩果が突出することがあり、基部に短柄がある。表面には横紋があり、頂部に小さい円柱状付属体がある。柱頭は3岐。
【ノート】フサカンスゲは、根茎がなく、葉はコカンスゲほどざらつかない、4−8個の雄雌性小穂を束生する。生育地はトカラ列島の中之島や黒島に限られており、日当たりの良い岩場斜面に群生している

フサカンスゲ 日当たりの良い斜面に群生 鹿児島県三島村黒島 2004年5月25日


花序 小穂は、雄雌性で、雄花部が小穂の4/5以上 小穂は細い柄があり下垂する


雌花部 完熟すると果胞が外曲する


スキャナー像              果胞は、鱗片より長く口部は鋭2歯となる


果胞と鱗片        果胞、疎に有毛で細脈がある     果胞は無毛

プレビュー付き和名検索へ 和名検索へ 学名検索へ 図鑑Topへ