ヒメカンスゲ
Carex conica Boott
【国内分布】北海道、本州、四国、九州、対馬。【国外分布】朝鮮南部
【同定のカギ】
林床や林縁および岩場に生える多年草。やや叢生し、短い匐枝を持つことが多い。葉は、濃緑色で硬い。鱗片は、褐色〜赤褐色。果胞は、雌鱗片より長く、無毛または疎に短毛、5−7脈、短嘴、口部は凹形。柱頭は3岐。
【ノート】ヒメカンスゲは、北海道から九州まで広く分布し、多型である。
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1.葉は幅2−4 mm、雌小穂は幅2.5−3.5 mm
 2.葉鞘は赤紫色、雄鱗片と雌鱗片は濃赤紫色、
     果胞は赤紫色で脈は濃赤紫色
            (ベニカンスゲ)
 2.葉鞘は淡緑色−褐色、雄鱗片と雌鱗片は
     淡緑色−褐色、果胞は緑色
  3.匐枝を持つ、葉は深緑色で硬い、苞の鞘は
    淡褐色、雄鱗片と雌鱗片の芒はやや長い、
    雌鱗片は褐色、染色体数2n=34, 36, 38 
             (ヒメカンスゲ)
  3.匐枝はない、葉は明るい緑色で柔らかい、
    苞の鞘は淡緑色、雄鱗片と雌鱗片は凹頭で
    芒は短い、雌鱗片は淡緑色、染色体数
    2n=32   (ウスイロヒメカンスゲ)
1.葉は幅4−10 mm、雌小穂は幅4−5 mm
              (トカラカンスゲ)

ヒメカンスゲ 渓谷の岩場に群生 広島県福山市猿鳴峡 2007年5月13日


ヒメカンスゲ 花序、雌鱗片は赤褐色、苞の鞘は褐色


ヒメカンスゲ 匐枝を持つことが多い


花序、雌小穂は有柄              雌小穂、果胞は鱗片より長い


果胞と鱗片、短芒           果胞、疎に有毛       痩果

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