ヒロバスゲ
Carex insaniae Koidz.
【国内分布】北海道、本州(中部地方以北の日本海側)。日本固有。
【同定のカギ】やや湿った樹林内に生える多年草で、まばらに叢生する。葉は、幅が8−15 mm。有花茎は、短いものは葉の基部に埋もれる。鱗片は淡褐色。果胞は、雌鱗片より長く、熟すと開出し、短毛があり、嘴は短く1−2 mm、口部は凹形。痩果は、断面が3稜形で中央部がくびれ、頂部は環状となる。柱頭は3岐。
【ノート】ヒロバスゲは、アオバスゲに似るが、葉の幅が8mm以上で広い、痩果中央部がくびれる、果苞の嘴が短い、痩果の頂部に環状の付属体があることで区別できる。

ヒロバスゲ 葉の幅は広い 島根県隠岐郡隠岐の島 2006年5月5日


ヒロバスゲ 鞘の基部から花茎がのびる、葉に隠れる花茎もある


ヒロバスゲ 花序、雄小穂を頂生する、苞葉の葉身は刺状


ヒロバスゲ 花序、雄鱗片は淡褐色


基部から花茎がのびる


雌小穂 果胞は鱗片より長い、果胞は熟すと開出する


果胞、稜間に細脈       果胞、短毛を疎布        果胞と痩果


痩果 稜の中央部がくびれる、頂部に環状の付属体がある

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