カサスゲ
Carex dispalata Boott

【国内分布】北海道、本州、四国、九州。対馬。【国外分布】千島、サハリン、ウスリー、朝鮮、中国。
【同定のカギ】池畔、湿地、山道脇に生える多年草で群生し、叢生、横走する地下茎がある。基部の鞘は、赤紫色、繊維状または網状に細裂する。果胞は、雌鱗片と同長または雌鱗片より長く、熟すと膨らんで開出し、稜間に脈があり、無毛、短嘴、口部は斜切形。乾燥すると錆色−褐色となる。柱頭は3岐。
【ノート】カサスゲは日本各地の湿地に生育するスゲ属の代表的な種である。カサスゲは菅笠や蓑の材料として用いられた。富山県や福井県などの東北地方では、現在も菅笠が民芸品として作られていて、カサスゲも植栽されている。

カサスゲ 島根県隠岐の島 2006年5月5日


カサスゲ 岡山県総社市 2005年4月29日


カサスゲ、花序


雌小穂 果胞は鱗片より長い、熟すと膨らんで開出


果胞は鱗片より長い     果胞


果胞と痩果          痩果


カサスゲの栽培 イネと同様にカサスゲを栽培する 富山県福岡町


カサスゲの乾燥 収穫後は束ねて乾燥し、菅笠の材料として加工される


菅笠 様々なタイプがあり、民芸品として販売されている

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