キンチャクスゲ
Carex mertensii J. D. Prescott ex Bong. var. urostachya (Franch.) Kuk.
(Carex urostachya Franch.)

【国内分布】北海道、本州(東北地方、北アルプス、白山、八ヶ岳)、南千島。【国外分布】千島列島。
【同定のカギ】高山の草地に生える多年草でやや叢生する。苞葉の鞘は、短く葉舌が赤紫色。小穂は、上部に雌花、下部に少数の雄花。果胞は、雌鱗片より長く、薄膜質で中の痩果が透けて見え、稜間に2本の細脈があり、無毛、上部は急に狭まり短い嘴となる。褐色の斑点を持つことがある。口部はやや凹形で黒褐色。痩果は、ゆるく果胞に包まれ、下部に長柄がある。柱頭は3岐。
【ノート】キンチャクスゲは、クロボスゲに似るが、小穂が雌雄性であり、基部の鞘の色が薄く淡褐色で、果胞が4−5 mmと長いことで区別できる。

キンチャクスゲ 北海道大雪山、銀山台 2006年8月6日


キンチャクスゲ、花序


キンチャクスゲ 苞葉の鞘は短く、葉舌は赤紫色


キンチャクスゲ 基部の鞘は短褐色           花序


小穂、上部が雄性、基部に雄花       果胞は、口部が黒褐色、鱗片より長い


果胞と鱗片            果胞と柱頭3        果胞と痩果


果胞は乳頭状突起を密布   痩果、基部に長柄 柱頭3     痩果、側面

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