キンチャクスゲ Carex mertensii J. D. Prescott ex Bong. var. urostachya (Franch.) Kuk.
【同定のカギ】高山の草地に生える多年草でやや叢生する。苞葉の鞘は、短く葉舌が赤紫色。小穂は、上部に雌花、下部に少数の雄花。果胞は、雌鱗片より長く、薄膜質で中の痩果が透けて見え、稜間に2本の細脈があり、無毛、上部は急に狭まり短い嘴となる。褐色の斑点を持つことがある。口部はやや凹形で黒褐色。痩果は、ゆるく果胞に包まれ、下部に長柄がある。柱頭は3岐。(Carex urostachya Franch.) 【国内分布】北海道、本州(東北地方、北アルプス、白山、八ヶ岳)、南千島。【国外分布】千島列島。 【ノート】キンチャクスゲは、クロボスゲに似るが、小穂が雌雄性であり、基部の鞘の色が薄く淡褐色で、果胞が4−5 mmと長いことで区別できる。
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