キノクニスゲ
Carex matsumurae Franch.
【国内分布】本州(北陸・三河湾以西)、四国、九州、トカラ列島、伊豆諸島(利島)。【国外分布】韓国 (済州島、鬱稜島)。
【同定のカギ】海岸近くの林床や林縁および川沿いの陰地に生える多年草で、密に叢生して大株となる。果胞は、鱗片より超出し、熟すと開出し、稜間に7−10の太脈があり、無毛、厚いが軟質、上部は急に狭まって嘴となる。痩果は、上部に環状付属体。柱頭は2岐、まれに3岐。
【ノート】太平洋沿岸の林床、林縁に分布しており、島嶼部でよく見られる。大株となり、果胞が密につき、それらが白みがかって見えることで他の種と区別できる。また、セキモンスゲとは果胞が長卵形で長いことかで分けられる。和名「キノクニスゲ」は紀伊半島で初めに発見されたことによる。

キノクニスゲ 高知県宿毛市沖の島 




キノクニスゲ 花序                    基部の鞘


キノクニスゲ 苞葉と雌小穂          果胞、鱗片より超出


果胞、背面           果胞、腹面       痩果、頂部に盤状付属体

プレビュー付き和名検索へ 和名検索へ 学名検索へ 図鑑Topへ