ニイタカスゲ
Carex aphanandra Franch. et Sav.
【国内分布】本州、四国、九州までの太平洋側。【国外分布】朝鮮、中国東北部、台湾。
【同定のカギ】山地の林床や草地に生える。小穂は上部に集まる。最下の雌小穂は根生する。果胞は、雌鱗片より長く、短毛を粗布、短嘴、口部は2小歯。柱頭は3岐。
【ノート】ニイタカスゲは、ブナ帯やシイ・カシ帯の林床に見られる小型のスゲである。近縁種には、ハガクレスゲ、メアオスゲ、イセアオスゲがある。ニイタカスゲは、ハガクレスゲとは最下の雌小穂が根生することは同じだが、上部の雌小穂がかたまってつき、果胞に毛を持つことで区別される。また、メアオスゲとは雌鱗片の芒が短いことで区別できる。イセアオスゲとは、有花茎が果胞が熟すときに葉に埋もれず、やや弓なりとなり葉よりも長いことで区別される。

ニイタカスゲ 山梨県東山梨郡牧丘町北原焼山峠 2002年6月10日


花序 小穂は頂部に集まる


花序 短い雄小穂を頂生            雌小穂 無柄〜短柄


果胞と鱗片          果胞は鱗片より長い     果胞、短毛を疎布


果胞、口部は2小歯     痩果、頂部に盤状の付属体       痩果

プレビュー付き和名検索へ 和名検索へ 学名検索へ 図鑑Topへ