ヌマクロボスゲ
Carex meyeriana Kunth
【国内分布】本州、九州。【国外分布】朝鮮、中国北東部、東シベリア。
【同定のカギ】泥炭湿地に生える多年草で、大株となり、根茎は剛強で谷地坊主を作る。葉は、粉緑色でざらつく。小穂は、頂部に接近して付く。鱗片は、濃紫褐色。果胞は、雌鱗片と同長またはやや長く、4−5細脈、無毛、上部は急に狭まり短嘴となり、乳頭状突起を密布し、口部は切形。柱頭は3岐。
【ノート】ヌマクロボスゲは、カブスゲに似て大株となり谷地坊主をつくるが、葉が粉緑色となり果胞が大きく柱頭が3(カブスゲは2)であることで区別できる。タルマイスゲとは根茎がないこと、頂小穂は雄性(タルマイスゲは雌雄性)であることで区別する

ヌマクロボスゲ 大分県由布市 2005年5月5日


ヌマクロボスゲ 岩手県岩手郡滝沢村 2000年6月19日


花序 鱗片は濃紫褐色、小穂は上部に集まる


花序 雄小穂は頂生し短い柄がある、雌小穂は柄が無い


スキャナー像            基部の鞘は、赤褐色で繊維状に細裂し糸網がある


雌小穂 果胞は鱗片と同長かやや長い     果胞は乳頭状突起を密布


果胞 無毛、短嘴、乳頭状突起を密布、口部は切形


果胞の口部は切形         果胞と痩果           痩果

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