サツマスゲ Carex ligulata Nees
【同定のカギ】樹林内に生える多年草で、ゆるく叢生する。果胞は、雌鱗片より長く、密に毛が生え、嘴はやや内曲し長嘴、口部は2又。柱頭は3岐。【国内分布】本州(関東地方以西)、四国、九州、対馬、トカラ列島。【国外分布】台湾、朝鮮、中国、インド。 【ノート】サツマスゲは、有花茎が立ち上がり苞葉が特に長いのが特徴で、花の無い時期はイネ科と間違うほどである。果胞に短毛を密生する。近縁種にテンジクスゲCarex ligulata Nees. var. maubertiana (Franch.) f. latifolia Makino がある。テンジクスゲは中国南部原産であるが、栽培種として日本でも見られ、小穂が上部に集まってつくことでサツマスゲと異なる。
テンジクスゲ 小穂が上部に集まる |