シマタヌキラン
Carex okuboi Franch.
【国内分布】伊豆諸島(日本固有)
【同定のカギ】伊豆諸島の岩場や荒地などに生える多年草、大株となり叢生する。基部の鞘は赤褐色で花茎の断面は円形である。鱗片は濃赤紫色、果胞は嘴は長く口部は深い2歯。痩果は緩く果胞に包まれ、花柱は宿存し、湾曲することが多い。柱頭は2岐。
【ノート】シマタヌキランはコタヌキランが島嶼部で分化したものと考えられ、小穂が上部に集まり柄が短く、果胞の縁が肥厚する。花柱は長く果胞の中で湾曲することが多い。一般に花柱は、宿存し長い種においては湾曲するものがある。花柱が成長する際、果胞の口部につかえて湾曲した結果とも考えられる。調査許可:東京都(19環自緑第1110号)

八丈富士


シマタヌキラン


小穂            基部の鞘        雌小穂の柄の前葉(筒状で褐色)


果胞             果胞、痩果、柱頭       痩果と柱頭

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