タカネハリスゲ(ミガエリスゲ)
Carex pauciflora Lightf.

【国内分布】北海道、本州(吾妻山、尾瀬、苗場山)。【国外分布】周北極地方。
【同定のカギ】高層湿原に生える多年草で、長い匐枝を持ち、疎生する。有花茎は上部がざらつく。花序は、頂部に1個つき、頂部は雄花、基部は雌花。雌鱗片は淡褐色で、早落性。果胞は、雌鱗片から超出し長い披針形、完熟すると強くそり返り、背面に5−7脈があり、無毛、上部はしだいに狭まり長嘴となり、基部は短柄がある。柱頭は宿存しやすい。柱頭は3岐。
【ノート】タカネハリスゲは、小型のスゲで高層湿原のミズゴケの中に生育する。小穂の頂部に開出した数個の果胞をつけ、脱落しやすく、標本を作りにくい

タカネハリスゲ 北海道根室市落石東 2016年7月2日


タカネハリスゲ 北海道根室市落石東 2016年7月2日


タカネハリスゲ 花序、頂部に数個の果胞を付ける。


基部の鞘は、淡褐色で、長い匐枝がある。


花序、頂部は雄花、基部は雌花        花序、完熟すると果胞は反り返る


花序、鱗片は落ちやすい           花茎、上部はざらつく


果胞、長嘴            果胞と痩果      痩果、長い柱頭が残る

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