タヌキラン
Carex podogyna Franch. et Sav.
【国内分布】北海道、本州(中部地方以北)。日本固有。
【同定のカギ】山地の湿潤な斜面に生える多年草で、柔らかく叢生し、大株となる。頂小穂は雄性で1〜3個つく、雌小穂は柄が長く下垂する。果胞は、雌鱗片よりも著しく長く、披針形、基部に長い柄があり、脈は不明瞭、長い軟毛を密布し、上部は濃赤紫色を帯びしだいに狭まって嘴となり、口部は浅い2歯となる。柱頭は2岐。
【ノート】タヌキランは山地の日当たりの良い湿った斜面に大群落をつくる。和名は雌小穂が楕円形で垂れ下がる姿がタヌキの尾を想像させることからつけられた。大株となり、果胞に長い柄を持つことで近縁種と区別できる。

タヌキラン 大株となる 新潟県妙高高原町焼岳登山道 2003年6月16日


タヌキラン 花序 雌小穂の柄は長く垂れ下がる


タヌキラン 雄小穂は頂生し、1〜3個   花序、雌小穂は花期が過ぎると果胞が広がる


雌小穂、果胞が超出     果胞、軟毛を密布、嘴の上部は濃赤紫色、長い柄がある


痩果 柄が長い

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