ワタスゲ
Eriophorum vaginatum L. subsp. fauriei (E.G.Camus) A. et D.Leve
【国内分布】北海道、本州(中部地方以北)。【国外分布】千島、朝鮮南部、満州、サハリン−シベリア、ヨーロッパ、北アメリカ。
【同定のカギ】高層湿原の泥地や湿地に生える多年草で、密に叢生し大株となる。有花茎は、やや太く、高さ30−60 cm、数節ありその上部は紫褐色。花序は、花序:小穂1個が頂生する。小穂は、球形、花時は楕円形で長さ10−20 mm、花被片を多数つけ、果時には花被片が長くのび径が30−40 mmとなる、灰白色。鱗片は、披針形、長さ5−7 mm、鋭頭。花被片は、白くて細長く、果時には長さ20−25 mmになり、多数が宿存する。痩果は、長さ2−3 mm、平滑、横断面は3稜形。柱頭は、3岐。
【ノート】ワタスゲは、大株となり匐枝がない。また、花被片はサギスゲなどより長く、40mmに達する。

岩手県岩手郡滝沢村 2000年6月20日


花序は、球形で綿毛でおおわれる。


花序は、小穂を1個頂生する。     小穂は、果時には長い綿毛状の花被片がのびる。


小穂の基部の鱗片。           痩果は、線毛状の花被片でおおわれる。


有花茎の鞘。                 有花茎の節の上部が紫褐色。


鱗片と痩果。                痩果は平滑で断面は3稜形。

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